2月25日、土曜日である。
天気予報は晴れ。朝方は冷え込むが日差しが暖かい1日。やるべき予定は特にない。
こんな日はどう過ごすか?家のなかでゴロゴロして過ごすのはもったいない。何か外に出て有意義な時間を過ごすべきである。デキる男とは休日も充実しているべきものである。たとえばそう、山に登るというのも良いだろう。だが…
「だが、野鳥が撮りたい」
そんな日だってある。先週のトラツグミ撮影が楽しかったらしい。Harima氏は金曜日の夜、携帯のアラームを6時にセットして眠りに就いた。
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そして土曜日。朝7時ちょうどに、Harima氏は妻氏の携帯のアラームの音で目覚めた。
「私の携帯のアラームはいったい何をしていたのか!」Harima氏はぷりぷりと憤慨していたが、妻氏は後に、「Harima君は自分で携帯のアラームを止めて二度寝していた。」と証言している。
対するHarima氏は、この証言に対し一旦は争う姿勢を見せたものの「ぼくは大人だからな。こんな些細な事に拘泥しないのサ」と負け惜しみのようなコメントを残している。…まあこんな話はどうだっていいことだ。この場でこれ以上深く追及すべきではないだろう。
とまれ、Harima氏は朝7時に布団を出た。そして歯磨きをし、朝食を摂り、7時30分にリビングのコタツに入った。手近にあったクッションを手繰り寄せて枕とし、肩まですっぽりとコタツに入った。
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土曜日、朝8時。妻氏は二度寝用にセットしていた携帯のアラームで目覚めた。東向の窓のカーテンを開くと、眩しいばかりの光が彼女を照らした。
「うーん!いい休日!今日は枕カバーを洗って、毛布も干そう!それよりもまずは、朝ごはんにしよう!」
彼女はリビングに向かった。
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「おはよう」
「おはよう。今日はおでかけ中止?」
「いや、ちょうど今、出掛けようとしていたところだよ」
「肩まですっぽりなのに!」
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土曜日、朝9時30分。Harima氏は目的地に着いた。
Harima氏はこう言う。
「まあ、妥当な時間に落ち着いたんじゃないかな」
「妥当な時間」とは極めて曖昧な概念である。「早朝から野鳥を撮る」という当初の目的に照らして評価すれば、これは大いに残念な結果であるのだが、Harima氏は以下に掲げる理由をもって、「妥当」と評価しているのだ。
・小学生の頃、休みの朝は10時まで遊びに行ってはいけないというルールがあったような気がする。
・冬の早朝は寒い。
・布団が気持ち良かった。
・コタツも気持ち良かった。
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話が長くなった。そそくさと写真を貼り付けて、今日のところは終わりとしたい。だが一つだけ断っておこう。この日、「妥当な時間」に出発したHarima氏は、予想を超える成果を上げた。これから紹介する写真は、その「ごく一部」である。
まず手始めにジョウビタキ。
そして量産されるアオジの写真。
次回予告