2015年 02月 09日
今日は寒いですね。 |
何なんだこの寒さは!
Harima氏には書くことがない。
「話題がないときは天気の話をすると良い」という有難いお言葉がある。Harima氏はセオリーに則って天気の話から書き始めた。この先の展開も着地点も考えていない。
天気と言えば、私は勤め人になってから天気予報を気にするようになった。平日はどうでもよい、どうせ屋内でパソコンをカタカタやっているのだ。天気予報が気になるのは、土日に遊ぶためである。
それまではどうであったか。
大学時代、雨が降ればすべてはお休みになった。
大学という特殊な社会には「自主休講」なる言葉が存在する。
この言葉の意味はよくわからないが、学生たちは頻繁に「自主休講」し、時間に縛られない自由な思索に耽った。「自主休講」は堕落ではない。崇高な選択である。
だが、「自主休講」にはリスクが伴う。「出席点」というものが存在する講義においては、それは単位を落とすことに直結する。
幸いなことに、私が所属する法学部においては出席点などというものは存在しなかった。すべては試験一発で決まった。試験の内容は中学高校のような、記号を選んで答えたり、用語について一行で説明する、という性質のものではない。
つらつらと論点を挙げ、それらについて滔々と述べるのだ。試験時間はおよそ二時間ほどだったろうか。その時間を余すことなく使って書く。書き続けるのである。それだけ書いても採点の厳しさは他学部の追随を許さない。我々はこの過酷な試験を乗り切るべく、試験前になると1ヶ月以上にわたって本にかじりつく。何冊も分厚い本を読み、定食屋で友人たちと議論を交わす。
他学部の試験、とりわけ法学部と講堂を同じくする経済学部の試験は阿呆みたいに簡単である。試験前夜に一夜漬けのお勉強で単位が取れてしまうと言う。その噂を聞き、我々は経済学部を目の敵にした。
先ほども述べたが法学部と経済学部は同じ講堂を利用している。したがって同時期に試験を行うことが出来ず、経済学部の試験期間が終わってから法学部の試験期間がはじまるということになっていた。
経済学部の者たちは、勉強と認めるに足りない勉強をちょちょいとこなし、テストを終えると夏は花火大会、冬は鍋パ(男女で下宿に集い、鍋をつつくという淫らな催し)をし、SNSを用いて自慢をする。そこに投稿された写真には、浴衣姿の女子大生、外套を脱いでリラックスする女子大生、麦酒を呑んで顔を赤くしている女子大生などが一緒に写っている。我々は必死になって本にかじりついている。
「許しがたい!」
我々は叫んだ。その叫び声はキャンパス中にこだました。だが、キャンパス内にその声を聞くものはいない。他学部の学生たちは既に実家に帰省したり旅行に出掛けたりしている。余談であるが、旅行に出掛けた学生はSNSに写真を投稿する。写真には楽しそうにピースサインを作る可愛らしい女子大生たちが一緒に写っている。我々は「宿の部屋割りはどうなっているのだろう」と心配する。
長い長い試験期間が終わると、我々にもついに夏休み、或いは春休みがやって来る。
「花火大会に行こう!」
と周辺の花火大会の情報を探すも全て終わっている。
「鍋パをしよう!」
と声を掛けるも皆京都を去ってしまっていて応える者はいない。
「旅行に行こう!」
と呼び掛けるも「もう散々遊んだし、バイトして金貯めなきゃ!」と心ない返事が帰ってくる。
仕方なく我々もバイトに精を出す。夏のバカンスなどない。冬のレジャーも関係ない。したがって我々は、天気予報になど一片の興味も示さないのであった。
*
写真は飛び立つ瞬間のシロハラ。
お尻がかわいい。
Harima氏には書くことがない。
「話題がないときは天気の話をすると良い」という有難いお言葉がある。Harima氏はセオリーに則って天気の話から書き始めた。この先の展開も着地点も考えていない。
天気と言えば、私は勤め人になってから天気予報を気にするようになった。平日はどうでもよい、どうせ屋内でパソコンをカタカタやっているのだ。天気予報が気になるのは、土日に遊ぶためである。
それまではどうであったか。
大学時代、雨が降ればすべてはお休みになった。
大学という特殊な社会には「自主休講」なる言葉が存在する。
この言葉の意味はよくわからないが、学生たちは頻繁に「自主休講」し、時間に縛られない自由な思索に耽った。「自主休講」は堕落ではない。崇高な選択である。
だが、「自主休講」にはリスクが伴う。「出席点」というものが存在する講義においては、それは単位を落とすことに直結する。
幸いなことに、私が所属する法学部においては出席点などというものは存在しなかった。すべては試験一発で決まった。試験の内容は中学高校のような、記号を選んで答えたり、用語について一行で説明する、という性質のものではない。
つらつらと論点を挙げ、それらについて滔々と述べるのだ。試験時間はおよそ二時間ほどだったろうか。その時間を余すことなく使って書く。書き続けるのである。それだけ書いても採点の厳しさは他学部の追随を許さない。我々はこの過酷な試験を乗り切るべく、試験前になると1ヶ月以上にわたって本にかじりつく。何冊も分厚い本を読み、定食屋で友人たちと議論を交わす。
他学部の試験、とりわけ法学部と講堂を同じくする経済学部の試験は阿呆みたいに簡単である。試験前夜に一夜漬けのお勉強で単位が取れてしまうと言う。その噂を聞き、我々は経済学部を目の敵にした。
先ほども述べたが法学部と経済学部は同じ講堂を利用している。したがって同時期に試験を行うことが出来ず、経済学部の試験期間が終わってから法学部の試験期間がはじまるということになっていた。
経済学部の者たちは、勉強と認めるに足りない勉強をちょちょいとこなし、テストを終えると夏は花火大会、冬は鍋パ(男女で下宿に集い、鍋をつつくという淫らな催し)をし、SNSを用いて自慢をする。そこに投稿された写真には、浴衣姿の女子大生、外套を脱いでリラックスする女子大生、麦酒を呑んで顔を赤くしている女子大生などが一緒に写っている。我々は必死になって本にかじりついている。
「許しがたい!」
我々は叫んだ。その叫び声はキャンパス中にこだました。だが、キャンパス内にその声を聞くものはいない。他学部の学生たちは既に実家に帰省したり旅行に出掛けたりしている。余談であるが、旅行に出掛けた学生はSNSに写真を投稿する。写真には楽しそうにピースサインを作る可愛らしい女子大生たちが一緒に写っている。我々は「宿の部屋割りはどうなっているのだろう」と心配する。
長い長い試験期間が終わると、我々にもついに夏休み、或いは春休みがやって来る。
「花火大会に行こう!」
と周辺の花火大会の情報を探すも全て終わっている。
「鍋パをしよう!」
と声を掛けるも皆京都を去ってしまっていて応える者はいない。
「旅行に行こう!」
と呼び掛けるも「もう散々遊んだし、バイトして金貯めなきゃ!」と心ない返事が帰ってくる。
仕方なく我々もバイトに精を出す。夏のバカンスなどない。冬のレジャーも関係ない。したがって我々は、天気予報になど一片の興味も示さないのであった。
*
写真は飛び立つ瞬間のシロハラ。
お尻がかわいい。
by Harimabirder
| 2015-02-09 19:51
| 野鳥